thatは代名詞か接続詞か?
They say that. 『彼らはそのことを言う』のthatは代名詞。
They say that people usually marry in their teens. 『彼らは言う、人々は通常10代で結婚すると』
この場合のthat は接続詞。
この時はthatのすぐ後ろに people usually marry in their teens. と文が続き、
people marry 『人々は結婚する』がS+Vで続いているのが、直ぐに見えているので、that は接続詞に見える。
ところが、They say that in tropical countries.『彼らはそのことを言う。熱帯の国々の中で、』
となるとthatの後ろに前置詞in が来てtropical countries の中で『そのことを』となって、S+Vの関係がないので
このthatは代名詞。これは人々が熱帯の国の中に居て発言している。
しかし、
They say that in tropical countriesで終わらずに people usually marry in their teens.がその後に付くと
『彼らはそのことを言う。熱帯の国々では、人々は通常10代で結婚すると』
になると、thatの後に in tropical countriesが見えているだけでは、thatは代名詞か接続詞か分からない。
ところが左から読み進むとpeople marryでS+Vの関係が見えてくるので接続詞となる。
この場合は発言者は必ずしも熱帯の国の中にいるとは限らずに
日本に居る人が『熱帯の国に住んでいる人は10代で』と言っているのかも知れない。
They say that← in tropical countries. They say that→ people usually marry in their teens.
のように左から文の意味を拾っていくと途中で出てくるthatのように代名詞か接続詞かの判断の違いで後ろから前を修飾するのか、前から後ろを修飾するのかで訳が変わって来る。
著者は、その場合は判断を柔軟に変えて英文を読み進めるようになって欲しくてこの本を書いたと言う。
最後に
They say in tropical countries that people usually marry in their teens.
のようにin tropical countries がthatの前に出るとthat節以降は一つのフォルダーの中にまとまっているイメージがあるので前文と違って、彼らは熱帯の国の中に居て発言している形になる。
「接続詞+副詞的修飾語+S+Vの場合は修飾語は必ず後ろの動詞を修飾する。」
語順が変わると意味が変わる。本書はここでも文の語順にこだわっている。
注:この記事は1987年発行の【ビジュアル英文解釈】伊藤和夫 著 駿台文庫
を見ながら私が個人的趣味で勝手な解釈を書いているだけです。
記事の内容は 著者及び出版社とは一切関係がありませんので、ご了承下さい。
特に日本語訳等は、なるべく「左から絵を画くには」の視点で模索しているので、普通に英文和訳を考えるなら唾棄すべき状態になっています。
もし、この記事に目を止められる方がおられたとしても、そのつもりでお願いいたします。
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